# by PHILIA-kyoto | 2024-03-10 00:43 | 危機管理と災害
# by PHILIA-kyoto | 2024-03-10 00:43 | 危機管理と災害
# by PHILIA-kyoto | 2024-02-24 12:28 | 身辺雑記
# by PHILIA-kyoto | 2024-02-15 08:14 | 身辺雑記
# by PHILIA-kyoto | 2024-02-13 12:50 | 身辺雑記
①漉いた紙と樹皮紙は混同され易い
世界各地の樹皮紙を調べ始めて26年になるが、一般的には原物を見る機会がほぼ
無く、その魅力は知られていない。
思いつくままに、その魅力を連載し書き留めていければと思う。
樹皮紙に魅了されるのは、製作工程がアフリカや南米のサウンドのように、非常にパワフルかつダイナミックで、製作音がすると村中が勢いづいたようです。
また、新石器時代に高い美意識の「透かし模様water -mark」技術や原料植物の品種改良が推測されること。そして、オーストロネシア語族の人々が樹皮紙樹皮布の原料としてカジノキを選んだ理由がよくわかっていないが、カジノキの葉を家畜に常時給餌していると、病気対策の抗生物質を投与する必要がなくなった、という中国での最近の報告もあり、今では忘れられた古代の知恵、神秘的な効用を知っていたのかもしれない。
歴史的な植物系の書写描画材料として、パピルス、木簡、竹簡、貝葉、白樺皮があったが、現在私達が日常使っているのは「紙=漉いた紙」です。グーグル検索で「紙の歴史」と調べると「紙は、紀元前2世紀頃、中国で発明されたと考えられています。当初は試行錯誤しながらいろいろな方法で紙が作られていたようですが、西暦105年頃に蔡倫(さいりん)という後漢時代の役人が行った製紙法の改良により、使いやすい実用的な紙がたくさん作られるようになったと言われています。ちなみに蔡倫が紙作りに使った材料は、麻のボロきれや、樹皮などでした。」(日本製紙連合会Website)など似た説明が並びます。
しかしながら、従前の植物系記録媒体の陰に埋もれて忘れられてきたのがワンダーランドの「樹皮紙Beaten Bark Paper」だとつくづく思います。
気づかれない一例として、「現在公開されている大英図書館の「世界の危機にある文書をデジタル化保全プログラム」ベトナム・チャム文書EAP1005-5-2の事例を見てみよう。https://eap.bl.uk/archive-file/EAP1005-5-2#?c=0&m=0&s=0&cv=5&xywh=-21%2C106%2C4215%2C2667 画像に付随の解説では、この文書全頁が「漉いたChinese paper」と識別されております。しかし実際の本文紙の全頁は樹皮紙Beaten bark paperなので誤認識をしています。 シニアのインドネシアの文書研究者も、樹皮紙のコーランの紙をヨーロッパ紙と誤判別している事例を時々見ます。
このような今も見られる複数の事例から、「漉いた紙と叩き紙の判別は混同され易い」特徴が理解いただけると考えます。
「漉いた紙」と「樹皮紙」を簡便に判別する方法として、フジのライトボックスLEDビュアーや携帯ライトで透過して、製作道具のビータ跡を探す方法がお勧めです。
https://philias.exblog.jp/33418844/ にアステカ文書を含む樹皮紙透過光画像がアップされています。マヤ期の8世紀とされる透かし模様用のマヤ絵文字が刻まれた石器ビーターの形状を調べていると、マヤ期とアステカ期での石器ビーター及び製法の差異に神経質になるよりも、同時期の樹皮紙であっても「様々な樹皮紙の用途」の差異の方が大きく異なって見えた、と考えてしまう。
次回の投稿で、これまで「十把一絡げ(じゅっぱひとからげ)」に無理やり扱ってきた樹皮紙を、丁寧に区分し体系化して扱っていく一案を説明したい。
*2024.2.12 19:05に加筆を行った。
# by PHILIA-kyoto | 2024-02-11 18:46 | 身辺雑記
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