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Palu被災現地レポート2018 ⑦

パル州立博物館の破損陶磁器等コレクションへの復旧支援

  世界各地で多発傾向にある大規模災害に、感覚がマヒ気味になったり、疲労したり、という事情から、特定の被災地への継続支援を行う事が難しくなってきている。
  去る9月28日に発生したパル大地震・津波・液状化被災地であるパル、ドンガラ、シギ地域についての報道やweb情報も急減した。
  奈良のNPO「書物の歴史と修復の研究会」は、2018年5月から「カジノキ天の衣Project」を行っていた関係で、今次の中部スラウェシ地震・津波・液状化災害発生後の15日目に、ジャカルタTextile Museum特別研究員の坂本氏を被害状況調査のため現地に派遣。現地での、博物館、図書館、公文書館、大学、病院、新聞社などの被害状況を、インドネシア国立公文書館の調査チームに続いて10月14日~19日に調査を行った。この2つの調査に基づき、パル州立博物館の被害が甚大だった陶磁器コレクション(被災前の登録数834点)等が、今後の観光産業や地域の歴史を知る上で重要と判断し、関係機関と協議の上で第二期の支援を行う事となった。
  第二期復旧作業に当たって、東南アジアの陶磁器に造詣深い坂井氏に被害写真を送り様々な助言やインドネシア語での作業上の注意点や手順を記した要綱を提供いただき、必要資材の調達にも反映させた。まず作業に必要とされた「散乱陶磁器を回収する耐久性、使い勝手の良いプラスチック・ボックス」「棚から落下し粉々になった陶磁器を、微細な5mm以下の破片も含め回収する透明プラ袋」「チリ取りとミニほうき」「散乱した破片の位置を記し付与する荷札」などの調達や輸送に協力した。
  第二期の中部スラウェシPalu現地支援は11月16日(金)から行うこととなった。

by PHILIA-kyoto | 2018-11-18 22:24 | 中部スラウェシ地震・津波・液状化災害20  

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