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スラウェシ探訪記(速報版) ⑥

Neolithic、Megalithic遺跡の溢れるスラウェシ

  インドネシア人考古学者によると、オーストロネシア語族に関わる新石器遺跡あるいは巨石遺跡が最も豊富なのはスラウェシ島だ、とのこと。 
 しかし、日本なら長い行列の出来るような素晴らしい遺跡でさえも、整備がなされていなかったり、一切の発掘作業すら行われていない所がゴロゴロしている。スラウェシの考古遺跡の発掘事業は、政府・州の財源不足が理由でほとんど手付かずという現状であった。惜しまれる。
 
  まず、巨石遺跡の豊富なLore Lindu国立公園だが、森林や河と共に美しい谷間(Valley)の風景も満喫できる。北から国立公園の東側を南下すると車窓に広がるPalopo Valley、そしてNapu Valley、Besoa Valleyが楽しめる。スラウェシ探訪記(速報版) ⑥_f0148999_13142976.jpg
  特に、ゆっくりと調査を行ったBesoa Valleyののんびりとした田園風景。そこで朝から晩まで田んぼの小屋で鳥を追い払う仕事をしている子供達。様々な鳥を追い払う小道具が用意されている。<この写真は、子供が稲に群がる鳥の場所に、砂糖キビの茎のような「玉」を竹の先に刺して投擲する道具ドア。簡単そうに見えるが、鳥のいる場所に玉を飛ばすには、かなりの熟練が必要だ。>
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  水田や遠くの山々を展望できる、ここ、巨石遺跡のひとつEntoberaの小高い丘には、巨石時代の石切り場、加工作業場が数キロにわたって点在している。
  埋葬用のカランバ、立像、石臼などが重点的にこの作業場で製作された様子が見て取れる。この小高い丘から、修羅のような道具で、大きく重たい石造物を目的地まで運搬したそうである。
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by PHILIA-kyoto | 2008-08-21 13:05 | スラウェシ探訪記(速報版)  

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